なぜPOC?

消費者にとって、
なぜプレオーガニックコットンなのでしょうか?

課題1.

トレーサビリティ

消費者にとっての課題

今日、普段から私たちの着ているものはどこから来ているのか、どのように作られているのか、
生産者はどのような方々なのか、そのようなつながりや普段見えない生産背景を、私たちは意識するようになってきました。
オーガニックコットン業界はそのサプライチェーンの過程において、通常栽培のコットンが混ざるという課題に直面しています。
またオーガニック以外の通常栽培の種子が混ざったり、通常のコットンが加工の過程で混ざったりすることがあります。さらに、一般綿がオーガニックコットンとして世界に流通するという事故も起きています。

プレオーガニックコットンによる解決方法

プレオーガニックコットンプログラムでは、オーガニックコットンの種子から最終製品まで、全ての行程をさかのぼることができます。
POCで使用されるコットンの種子や繊維は、一般綿の混入のない100%オーガニックであることをモニタリングして証明し、コットンを生産する農家や工場を明らかにすることができます。

課題2.

インドのコットン畑のオーガニック化の支援

消費者にとっての課題

現在、インドでは農地全体の5%にすぎないコットン畑に半分の農薬が使われているといいます。
農薬の使用が、健康リスク、借金等の金銭的リスク、そして環境へのリスクの原因になっています。
普段、多くのコットン製品を身につけている私たちが、この農薬を減らすことに少しでも協力できたら、
と考えたのがこのプログラムの始まりです。

プレオーガニックコットンによる解決方法

オーガニックコットンの認証までに必要な3年の移行期間に無農薬で栽培された「移行期間綿」を買うことで、生産者の移行リスクを下げることができます。
オーガニック栽培を希望する一方、移行リスクのために生産するかどうか迷っている生産者に
「私たちが買うから無農薬栽培を始めてみたら」と背中を押すプログラムとも言えます。
私たちがプレオーガニックコットン製品を選択すること、それがダイレクトに農家のオーガニック移行支援につながっているのです。

生産者にとって、
なぜプレオーガニックコットンなのでしょうか?

オーガニック栽培には経済や健康的な側面で利点があるにも関わらず、インドではたくさんの農家が通常の栽培を行っています。インド国内のオーガニックコットンの栽培量は、綿花栽培量のたった1%です。プレオーガニックコットンプログラムは、オーガニック栽培への移行期間における障壁という課題に取り組み、オーガニックコットンの長期的な栽培を応援しています。

課題1.

収穫量の減少のリスク

生産者にとっての課題

生産者の多くは収穫量の減少を危惧してオーガニック栽培に容易に踏み切ることができません。慣行栽培からオーガニック栽培に変えたことで収穫量が20%減る農家がいます。ですがその一方で、オーガニック栽培では化学肥料や農薬のコストが不要なため、収量が下がってもコスト削減により結果的に利益は下がらないこと、また借金から解放されるという利点については、あまり多く知られていません。

プレオーガニックコットンによる解決方法

プレオーガニックコットンプログラムでは現地の生産組織により、農家に対するオーガニック栽培の教育が行われます。オーガニック栽培では化学農薬や殺虫剤の使用が禁止されていることから、生産農家はオーガニック栽培に移行することで、通常栽培よりも最大50%コストを削減することができます。

プレオーガニックコットンプログラム開始前後の生産者の収入

オーガニック栽培に移行した後の農家の収入は、移行前の収入と変化はありません。オーガニック栽培では生産コストが掛からないため、借金による財政リスクが減ります。

Pre Organic Cotton Program

課題2.

オーガニック栽培に関する情報へのアクセスの不足

生産者にとっての課題

多くの農家は、オーガニック栽培に関する十分なリソースを持っていません。殆どの農家はオーガニック農法に関する十分な知識がない上、オーガニックの認証費用は農家1軒で支払える範囲を超える費用がかかり、非遺伝子組換え種子の手配はとても難しいのが現状です。インドではこれらが深刻な課題になっています。

プレオーガニックコットンによる解決方法

現地の生産組織は、地元の小規模農家がオーガニック栽培を行うために必要な資源を提供します。

課題3.

オーガニックコットンの市場へのアクセスの欠如

生産者にとっての課題

業界調査によると、過去数年間にわたり、生産者のオーガニックコットンの購買者へのアクセスや長期購買契約の欠如などが理由で、オーガニック農法で栽培されたコットンの多くが、一般綿として売られていたことがわかりました。さらにインドで一般綿のMSP(農作物の最低支持価格)が上がったことで、オーガニックコットンに上乗せされるプレミアムが減少したことから、生産農家のオーガニック栽培に対するインセンティブは徐々に低下しています。

プレオーガニックコットンによる解決方法

プレオーガニックコットンプログラムは、オーガニック認証への移行期間が終了した後も、オーガニック栽培の長期的栽培を促進するために、生産組織との取り組みを継続することを目標としています。私たちは、生産組織と世界のブランドや小売店を繋げ、直接的な関係性をご提供します。

バイヤーにとって、
なぜプレオーガニックコットンなのでしょうか?

オーガニックコットンは、そのサプライチェーンの複雑さや一貫性の欠如により、様々な課題を抱えています。プレオーガニックコットンは主要な課題に取り組みながら、オーガニックコットンのお取り組みの成功をサポート致します。

課題1.

オーガニックコットンの不安定な供給量

バイヤーにとっての課題

消費者によるオーガニックコットンの需要は伸びている一方、近年その生産量は低下しており、需要に追い付くことができません。消費者ニーズに対する供給量の不足は、アパレル産業に大きなダメージを与える危険性があります。

プレオーガニックコットンによる解決方法

プレオーガニックコットンプログラムは、お客様にサステナブルなオーガニックコットンの供給をお届けします。またブランドや小売店の皆様のニーズを集約し、生産者グループにお繋ぎします。
お客様にオーガニックコットンの生産源を長期的に確保して頂けるよう戦略的に取り組み、より多くのコットン農家がオーガニック栽培を開始できるように取り組んで参ります。

課題2.

オーガニックコットンのトレーサビリティと品質

バイヤーにとっての課題

オーガニックコットン業界は、そのサプライチェーンの過程において、通常栽培のコットンが混ざるという課題に直面しています。オーガニック以外の通常栽培の種子が混ざったり、通常のコットンが加工の過程で混ざったりすることがあります。また、一般綿がオーガニックコットンとして世界に流通するという事故が起きています。現在トレーサビリティは責任ある原料供給やブランドの信頼の確保において、非常に重要な課題です。

プレオーガニックコットンによる解決方法

プレオーガニックコットンプログラムは、オーガニックコットンの種子から最終製品まで、全ての行程をさかのぼることが可能です。POCで使用される種子や繊維製品は、一般綿の混入のない100%オーガニックであることを、モニタリングし証明します。POCの品質コントロールで、サプライチェーンのあらゆる段階でのコンタミのリスクを最小限にします。

プレオーガニックコットンのサプライチェーン・ネットワーク

プレオーガニックコットンはオーガニックコットンの生産者と世界のブランドや小売店を繋げます。また私たちは供給量を増やすために、インドのパートナー組織とのパートナーシップを拡大します。伊藤忠商事テキスタイルカンパニーの世界的なネットワークとサプライチェーン・マネジメントの知識を活かして、プレオーガニックコットンプログラムはあらゆる地域のブランドや小売店のニーズにお応えします。

プレオーガニックコットンのサプライチェーン

  • 農家
  • 生産組織
  • 紡績を含む加工工程
  • POC チーム
  • ブランド、小売店、OEM等

活動地域

赤点:インドのPOC現地パートナー、青点:伊藤忠繊維カンパニーの海外拠点