オーガニックコットンは、環境や農家の健康の改善、生活水準の向上に役立っています。
コットンの栽培には大量な農薬が使われています。その農地はインドの全耕作地面積の5%にも関わらず、国内で使用されている農薬の約半分が、コットンの栽培に使われています。オーガニック栽培では遺伝子組換えのされていない種子や有機の肥料が使用されるため、オーガニック栽培は環境へのダメージを削減してエコシステムを保護します。オーガニック栽培が環境に与える効果については、こちらをクリックしてください。
*出展: International Food Policy Research Institute. 2008a.
インドでは多くの農家が農薬散布用の保護服を着ていません。そのため農薬により皮膚病や呼吸器系等への健康被害を与えられることがあります。井戸の多くは畑に隣接しているため飲み水となる水質も課題です。オーガニック栽培が増えることで農薬の使用量が減り、生産農家や家畜がより健康になることが期待されています。
インドの約90%の綿作で使用されている遺伝子組換え種子や化学肥料や農薬は、オーガニック農法では使われないため、生産コストを最大50%削減することができます。その理由として、オーガニックの種子は遺伝子組換え種子よりコストが低いこと。オーガニックの種子は遺伝子組換え種子とは違い自家採取が可能なため、種子に投資や借金の必要がないこと。さらに、農薬や殺虫剤を購入する費用を節約できることが挙げられます。このようなコスト削減により、オーガニック栽培で生産量が20%減ったとしても農家の最終的な利益にはマイナスの影響はない上、借金による経済負担や精神的なダメージを減らすことができます。